ベルリンなサッカー生活

ええ、本日天気最高です、晴れです、快晴です、ついに春です、ベルリンの春です、ということは、もちろん、サッカーの日です、ブンデスリーガも今日はバイエルンブレーメンです、もちろん、その前に、今日も午後2時から楽しくサッカーのお練習の時間です、といいたいところなんですが、先週の水曜日、サッカーの練習で、足にプロテクターをいれるのを忘れたのが運のつき、右足におもっきりタックルをいれられ、いまだに骨のまわりがズキンズキンしてます。出歩くのにも苦労してます。今日はそんなわけで練習はもちろんおやすみ。
でも、今日のバイエルンブレーメンの試合は絶対に見逃せませんねー。レヴァークーゼンと対戦するわがVfBにもがんばってもらいたいところですが、チーム得点王のゴメスが怪我で数週間離脱の模様。彼がいないと前線の駒がどうもVfBには足りない。ここはふんばりところか。ここのところ一位シャルケと二位ブレーメンの不振ぶりが目立つうえに、ここへきてバイエルンが復調しつつあるようで上位争いが混沌としてきました。
その水曜日のチャンピオンズリーグバイエルンレアル・マドリッド戦は、レアルが目下のところ成長過程のチームだけに、ホームということもあってバイエルンが後半の数分間を除いて完全に優勢だったのには別段驚きませんでしたが、とどの最初のロベカルのミスはいただけなかった、それで点をとったマカーイが前線で完全にイケイケ。よく走っとった。前線からはプレスがよくかかるし中盤で完全にレアルに勝ってた。ああいう力強いサッカーをするバイエルンをみたのは久しぶりだった。レアルは、サイドで簡単に裏のスペースをとられるから、簡単にシュヴァインシュタイガーを左サイドでフリーでボールをもたさせる。で、絵に書いたようなセットプレーでの失点。カッペロの戦術もわけがわからりません。まあ、3人ディフェンシヴな中盤をいれて、完全に失点しないためのアウェイ用のサッカーを試みたんだろうけど、開始10秒もしないうちに失点。去年までのユヴェントスのような老獪なタレントのいたチームならともかく、ああいう若いチームで、ああいうディフェンシヴなサッカーをするには経験もたりないし復調途上のバイエルンのパワーサッカーにも勝てない。第一戦目のベッカムからのサイド攻撃はよかったのに彼は結局出番なし。でサイドからの攻撃はミュンヘンではほとんど機能せず。結果的に前線はファン・ニステルローイだけが頼りで、その彼もほんとうにわずかな決定機をはずしまくる。で、終了間際にようやくPKでやっと一点を返すのみ。とはいえ、バイエルンも開始早々に二戦合計でリードをうばったものの、そのあとが続かない。レアル以上に決定機をはずしまくる。多分前半だけで3−0にして試合を決めるチャンスはあったはず、それでも、後半2−0にしたあと試合を終えるあこともできたはずなのに、こうしてるうちにPKで1点かえされて、セルヒオ・ラモスが終了間際ボールをゴールネットにぶち込んだ瞬間は、まったくこうしてバイエルンはいつもどおり敗退かー、と思いましたが、審判がよくみててくれたおかげで、ハンドに終わったのは、バイエルンにとっては本当に本当についていたといういうべきでした。バイエルンの試合内容はここ一ヶ月でのリーガの数試合とくらべても、格段によかったものの、2−1という結果と最後の10分だけみれば辛勝というべきか、やっぱり対戦相手に恵まれたともいうべきか。準々決勝はACミランと対戦、どういうサッカーをするのやら、ミランセリエAではいまひとつな上、格下のセルティックにあそこまでホームでてこずるとは。これもついてる組み合わせというべきなのでしょうか。少なくともイングランド勢とあたらなかっただけでもついていたいうべきでしょう。  
それにしても、話題を戻しますが、今年のブンデスリーガは大混戦。とりあえず、今シーズンのマイスターシャーレ争いはシャルケブレーメンシュツットガルトバイエルンの4チームにほぼ絞られてきました。その下にUEFA杯(5位)の残り一枠を巡る争い、ニュルンベルクレヴァークーゼンヘルタ・ベルリンハノーファーの4チーム、順位表の下をみれば、そこから下の9位のアーヘンからなんと10チームが降格争いともいえる混戦なわけで、そんなわけでコロンコロン順位がいれかわります。レヴェルが高いかどうかに関しては少々「?」がつくようにもおもえますが。実際、チャンピオンズリーグでも残ったのは、結局バイエルン、UEFA杯もブレーメンレヴァークーゼンのみ。でも、最後にはチャンピオンズリーグでもブンデスリーガでもバイエルンには無冠に終わってもらいます。アンチ・バイエルンとしては当然の筋書き。優勝は当然VfBですから。

で、本日のお題ですが、ベルリンなサッカー生活と銘打ちまして、これはマイミクのKIKIさんからの指定バトンでございます。

【指定バトン】
※回してくれた人から貰った【指定】を【】のなかに入れて
 答える事!!!!
※次に回す時にその人に【指定】する事 !!!!

へえ。で僕にまわってきた御題は「らーめん(嫌ならサッカーかベルリン生活)」でござんした。ほほう。こんなことを語らせたら一日や二日ではすみませんぜ。で、勝手にタイトルに決めた、ベルリンなサッカー生活、とはこの3年と10ヶ月のベルリンでの小生の生活そのものではございませんかのー。ともあれ、こんなものは、昔はやったチェーンメールみたいで好かんかったんけど、サーバーに迷惑かけるとか風評を広げるとかそういうことではございませんので、ただのおつきあいでございますので。というわけで今日はベルリンなサッカー生活(ベルリンなラーメン生活はまた別の機会)についてでございます。

1.最近の【ベルリンなサッカー生活】について

まずはベルリンでサッカーをする生活から。
ベルリンにきてサッカーをはじめた顛末から。もうすでに4年前、当時いってた語学学校での友人だったマティアスというフランス人(同然ル・ブルー狂いのアンチ独逸代表野郎で、昨夏のW杯でともに独逸代表敗退を数千人の独逸人の海の中でたった二人で祝いあった同志)が、近くのスポーツパークでとある学生チームがサッカーをやってるから一緒にいかないか、と誘われたのがそもそものきっかけ。
いまプレーをしてるのは、すでに90年代末からその公園で定期的にボールを転がしてたフンボルト大学の学生が中心となってできたチーム。とはいえ、その後、チームが大きくなっていくにしたがって、同僚たちは、その公園の周辺の地元民を中心に、職業はもちろん出身地(シュレスヴィヒ・ホルシュタインが一番多い)も国籍もさまざま、で、ひいきのブンデスリーガのチームもいろいろ、とまあそんなわけで、突如やってきた日本人もあたたかく迎え入れてくれました。基本的に小さいころからストリートサッカーでみな腕を磨いてきた連中ばかりですが、レベルはさまざま。でも、それなりの理想のサッカーや戦術もあるので、気軽にかつ真剣にするにはよい環境ではあります。でまあ、そんな感じで、この4年間、週2回ほぼかかさず(冬はもちろん中断を余儀なくされますが)練習、で、月一回は他の学生チームとの練習試合、また、そういう学生チームのプライヴェートリーガやトーナメントも定期的にあります。
そんな感じで10年ぶりに本格的にサッカーを始めましたが(草サッカー経験は豊富でしたが)、大学時代山岳部に所属してたにもかかわらず大学3年以降ちっとも山にもいかずに運動といえば、東京郊外で自転車通勤だけの生活から(とはいえ生活圏内に公共交通機関が存在しない相当なド田舎だったので大学買い物図書館と毎日10キロ以上乗ってました)サッカーで走りまくる生活へ。そこでは、東京でのチャリンコ生活はそれなりに生きました。持久力では負けてない、と。練習ではしれはしれ、とそれから、暇なときのジョギングもすっかり板についたのが、いまのところのベルリンでサッカーをする生活であります。

で、次はベルリンでサッカーを見る生活について。
これはですねー、ぶっちゃけ、スタジアムで生でサッカーを見たい人には死活問題かもしれません。わたくしにとって、ベルリン唯一のブンデスリーガ一部のチーム、ヘルタ・ベルリンははっきりいってどこに魅力を見出してよいかわからないチームで、はっきりいってこのチームが街にあろうがなかろうが、どーでもよいことでございます。万年よくて4位あるいは5位のチーム、つまりブンデスリーガではそこそこの強豪で、毎年UEFA杯にはいくけど、チャンピオンズリーグ圏内に手がとどくところまで来ると必ずといってもほどその直前で負けを繰り返す、おまけにUEFA杯でもいつも早々に敗退(今シーズンもデンマークのチームにホームアウェイともにぼろ負け敗退)。
3年前のシーズン、かのこのブログでも何度か紹介した現ニュルンベルク監督のハンス・マイヤーに率いられたヘルタはシーズン序盤から降格争いのドツボからぬけだせず、辛くもシーズン最終節降格争いの直接の対戦相手1860ミュンヘン(その後数シーズン来2部でドツボ状態)に試合終了直前の相手のPK失敗によって辛くも降格を回避ありさま、で、当時世知辛く当時の同居人とスタジアムに通わさせられていたわたくしは毎試合ごとに、情けない試合を繰り返すヘルタにブーイングをかまして、あーもー二度といかねーぞ、コンチュクショー、いっぺん降格してこいやー、でやんでえい、とシーズン後二度とヘルタなぞ応援せまいと心にかたく決心したのでありました。それ以来、ベルリンはオリンピアスタジアムはとんとごぶさたでございます。生でサッカーをみても、あのスタジアムはとにかく日本のサッカー場みたいに陸上トラックに囲まれているので、ピッチが遠い遠い、プレーの質はともかくとして、どーもサッカーをみる雰囲気としては面白みにかける。ファンもそれほど熱狂的でもないし、おらが街のチームという雰囲気もない。やっぱホームスタジアムのせいもあるかな、と思います。それに、東西分割の時代もあったわけで、旧東半分のベルリンからまったく支持されてそうな気配がない。もともと西ベルリンのチームでしたからね。ただ、ベルリン出身の移民の子弟をはじめとした若いユースあがりの選手がでてきつつあるのは潜在的な魅力かもしれない。とはいうものの、いまでは、味の素スタジアム(かつては東京スタジアム)がなつかしい(FC東京ヴェルディのサポーターはすばらしい、いまはなき東京ダービー、そしてFC東京と柏との金町ダービーも毎度ながら最高だった)。
そんなわけでサッカーをスタジアムで生で見る生活としては、ベルリンは非常に退屈、で、テレビでサッカーを見る、といっても、独逸では、ブンデスリーガの試合はすべてケーブルテレビでしかみれないので、どこかしらのスポーツバーにいってみるしかないのですが、スパスパタバコを吸いながら水のようにビールを飲みまくるサッカー小僧やビール腹親父どものドス低いわめき声に囲まれて観戦するのも、なんとなし面倒なので、バーに向かう足取りは毎回重い、とはいえ、「のーさっかーのーらいふ」なので、これときめた試合だけは見に行くことにしてます。いいのは、毎試合後国営放送のARDが全試合のダイジェストを2時間にわたってやってくれること。それをみてブンデスリーガはチェックということにしてます。

2.【ベルリンなサッカー生活】に感動

ベルリンといわずに独逸はサッカーをやる人口が徹底して日本より多いので、サッカー専用のグランドが多い。しかも、すばらしく手入れがされてる。日本みたいにダートのグラウンドでやることはまずない、というか必ず芝生か人工芝の上でプレーできる。これには感動。しかも、ただみたいな値段でグランドを定期的に使用できる。学校のグラウンドもだいたい人工芝であいてるときにボールけっててもなーんにもいわれない。管理人とかと仲よくなれば、グラウンドをあけてくれるということも。公園とかにいっても、そこらじゅうでボールを転がしてる。簡単に一緒にプレーもさせてくれるし。気軽にできる環境には間違いない。それを考えると、ドイツみたいに日本ではサッカー場をつくるのも大変だろうな、と思う。高校のグラウンドも部活どうしでとりあいやったもんなあ。

3.直感的【ベルリンなサッカー生活】

なんですか、それは。ベルリンの一般的な生活と同じで、なんだかんだいってすげーいいよー。

4.この世に【ベルリンなサッカー生活】がなかったら(いなかったら)?

もう一度サッカーをこんなにやるなんてこともなかったやろうねえ。いまやノーサッカーノーライフ。

5.【ベルリンなサッカー生活】をマイミクさんに譲るとしたら誰に譲る?

誰でもええけど、この世のサッカー好きな人には悪くないはず、ただ、サッカーをプレイする人が優先されるかな。スタジアムに足を運ぶには魅力的なチームがないので。ところで、ベルリン人は他のことにはどーも腰が重くてルーズなのに、サッカーをするとなると、くそまじめぶりを発揮してくれるので、草サッカーでも真剣にやらないと、つまり、日本のマスコミがいういわゆる「走るサッカー」をしないと、すぐカミナリがとんできます。マラドーナになりたい人には向いてないかもしれない。

ではバトンを渡す人。

さてぃー:丘の上の猫との生活
まだ:屯田兵ヤマの「北の大地から」的生活
Seoni:西新井的下町生活
Tomo:ManUとの甘い生活
隆二郎:サンガがJ1にいないことを嘆く生活
かずのこ:サーファー的バリスタ生活

以上よろぴく。

ここまで読んでくれた人のために、いいよーまじいいよーの今日の一枚。

J.S.バッハ:平均律クラヴィーア第一巻 BWV846-869 Till Fellner ECM NEW SERIES 1853/54

この平均律もよく東京時代例のK先生の研究室でよくかかっていたんですが、当時よく聞いていたCDではなく、最近ベルリンの中央図書館で借りてきたもの。ECMはもともとジャズのレーベルなんですが、このNEW SERIESは初期から一貫して現代音楽や中世音楽室内楽や合唱曲をよくフィーチャしています。最近は古典・ロマン派もよくとりあげられているようです。プロデューサーのマンフレート・アイヒャーのコンセプトが随所にあらわれたゆったりとした音のつくり方とフィーチャーするアーティストの奏でる繊細さがいい味をだしています。ECMからはこのフェルナーは当CDしか出していないようなんですが、平均律に関しては続きをぜひ聞きたいと思います。昔よく聞いていたのはリヒテルとかグールドの平均律だったはずだけれど、このピアニストの、ぽろぽろ、と弾くさまはとくにいい。ぽろぽろ、ぽろぽろ、とがすげーいい。またこうして追憶、追憶、と感傷的に・・・。

ではまた次回。