熱発

ベルリン・ミッテにて、11月下旬。

まだまだ寒くはないけど10月来ドン曇のベルリンからの一枚。

なんとなくなにがしら、しかも、日本語で、書きたくなったので、久々の更新。久々の更新もなにも、書きたいことは山のようにあるのだけれど、大学とドイツ語での論文に追われる日々が続いてなかなかこうやって、本当に自分が書きたいテーマと向き合う時間がない。と言い訳をしておいて、本当は一日一時間でもそれに向き合う余裕ぐらいはつくるべきなんだろうが、なんにせよ、言い訳は自分の怠惰に対する言い訳にとどまるしかない。とはいえ、学生を日本時代から数えて4年間、そして一年強の中断をはさんで、そしてさらに今日まで3年と半年、続けているのだけれど、この間本当に自分が書きたいとおもったことを実現できたことはほとんどない。いや、ないわけではないが、完成途上のままで机の引き出しにしまわれたまま(という比喩もハードディスクの片隅にうもれたまま、とでも言い換えられるべきなのだろうか)なかなか日の目も見ることもなく、そんなわけで今日のように無心にラップトップのキーをたたく機会はやっぱりそうはない。

今日は、熱発が題目。昨日以来家で風邪で寝込んでる。兆候は明らかに昨日の午後あった。昼食の後、その日最後の講義にでてる最中に喉の痛みを感じるようになり、水をなるたけ飲むようにしながら、どうにかならないかとおもっていると、痛みは引くどころか増すばかり。帰り道図書館によってすこし買い物をしてS-Bahnに乗って家路につくと、だんたんと喉の痛みが水が飲むたびにひきつるようになるのを感じて、ついにこの冬初めての風邪かとおもって、夕食もなるべく塩辛いものを避けたけれど、喉の痛みはひかない。最近は起きるのが早いので、23時ころにはだいたい眠くなるのだけれど、ベットに入る前後から段々と体が熱っぽくなるのを感じながら、この日は眠気か熱のせいで頭もぼーっとするのか判然としないまま、いまから思えばそのことが熱のピークだったけれど、そのときは体温計の世話にならずとも経験から、体がなにがしらのウィルスにむしばまれてそれに急激に反応して、これは絶対38度以上ある熱だとわかるほど体中が熱くて微妙に寒気も感じるほど。こんなときは、布団にもぐりこんで汗をかきながら体の新陳代謝をよいほうにもっていくしかない。そんなわけで、昨日の夜は布団を頭までかぶって、微妙に寒気に震えながら、心の中でよくなれよくなれ、と念じながら眠りについた。ともあれ、今日の朝にはすっかり平熱にもどったような感じではあったけれど、体のだるさはちっとも取れた気がしなかった。それでも、10時からの年内で今日が最後のゼミにどうしてもでたかったので、絶対よくないとおもいながらも、大学なんてそれこそ風邪のウィルスがうようよしてるところだ、これから自分も大学に自分の感染してるウィルスをそれこそ撒き散らしにいくようなものだ、教官やゼミの同僚に風邪がうつならければいいのだけれど、とおもいながら、いつだったかサッカーチームの同僚が、冬の地下鉄や近郊電車の中はウィルスがうようよしまくってる病院のようなもんで、そんなもんに乗るんは風邪をひきにいくようなもんやー、俺は冬こそチャリンコにのるべきやとおもうー、っていっていたのを思い出したけれど、今日はゼミには4人しかこなかったし、いつもより大学にひとが少なかったような気もした。その午前中のゼミを終えて、ちっともおいしくないフンボルト大学の中央メンザで昼食をとって、本来なら午後にゼミが二本、チェコ語の授業が夕方あるのだけれど、足早に帰宅。まだ一時前だっただけに、最近平日はその時間にまったく自宅にいることがないので、気分的には週末のような感じでゆっくりと音楽でもききながら本でも読みたい気分になったが、体が重いのは明らかだったので、やっぱり寝ないといけないとおもい、しばらくベットに横になって気がつけば、日もとっぷり暮れてすでに4時半ごろ。風邪を引いてあいかわらずだるいにもかかわらず食欲だけはあったので、それほど悪い兆候ではないなと思いながら、コーヒーを沸かして、帰り道に買ってきたパンを食べながら、駅で買ってきた南ドイツ新聞をよんで、最近こうやって新聞を隅から隅まで読むこともなかったな、と最近の忙しい生活をおもった。それほど10月以来体に余裕のない生活をしていたのか、風邪でも引いて寝込まない限り、こうやって日々を振り返る暇もない、これが今の自分の現実なり、とため息をつくことしきり。明日は友人のHenrikがデンマークから来るとあって、なんとしても明日までには回復しなければとおもうのだが、とりあえず、今日はこれだけかけるということはもう体調はいいということは間違いないのだけれど、今日も早めに寝ようとおもふ。以上が昨日からの風邪の顛末。

そういえば今日はそれ以上に今自分の書きたいことを公にしてしまおうとおもったのだ。そうやって自らを強いない限りなにも始められないので。といつ始まるかもわからない今日までの陰謀を一応公にして陰でこそこそとハカリゴトをするのはやめにしようとおもいます。

まずひとつ。先ほど旅したルーマニアでの2週間のレポート。たまには旅行の話でもしたいし、そこを旅しながら体験した中で浮上したテーマに関していろいろふれていきたい。
ふたつめ。先ごろフンボルト大学の中東欧の都市の記憶と文化というゼミで発表したリヴィウという街に関するレポ。リヴィウリヴィウのあるガリチアという、現在の西ウクライナポーランドのマーワポルスカの一部にあたる地方とその文化に関しては、2年前に当地を旅して以来、研究を続けて温め続けてきたネタでもあるので近いうちにまとめて発表したい。これほど魅力のあるテーマにもかかわらず日本語ではあまり書かれていないようなので。無味乾燥な論文(になるのは自分にも責任があるが)ばかり書くのはつまらないし、写真とかいろんなメディアをつけて公にできるのは、ブログと、それが属するインターネットの強みだろうとおもう。リヴィウガリチアのみならず、今自分のいるベルリンをふくめた中東欧文化史は、自分の研究テーマでもあるので、これはなんとしてもやりたい。
みっつめ。いままで通り陰でこそこそハカリゴトを続けてそのハカリゴトについて書く。なにをたくらんでるかはここではナイショ。

多分近いうちにこのサイトから引越しするとおもうのでそんときはよろしく。

最後までよんでくれた人のために今日の一枚。

Wouter Hamel/Hamel/Dox 2007

非常にポップだが声がいい。オランダでは相当有名なジャズシンガーらしいが自分で歌も書くそうな。日本にも来年くるみたい。ていうかMyspaceの記事をみるかぎりではすでに日本にプロモにきてるやねえ。せやけど、なぜその前にベルリンにこぬ?そのうちくるやろうけど、それまではCDを聞いてよう。同じくオランダ出身のBenny Singsプロデュース、ゆえBenny Sings聞いたことないひとはBennyも聞くべし。忙しい日々によい一枚。

http://www.myspace.com/wouterhamel
http://www.wouterhamel.com/?p=media


ではまた自戒。

そうだ。年末京都に帰ります。20日ぐらいにベルリンをたつ予定。で、年明けは14日ぐらいまでおるつもりです。4週間も実家でしかも京都でだらだらできるなんてほんま贅沢やわあ。